サムエル記上 22章
王は、「アヒメレクよ、お前も父の家の者も皆、死罪だ」と言い、傍らに立っている近衛兵に命じた。「行って主の祭司たちを殺せ。彼らもダビデに味方し、彼が逃亡中なのを知りながら、わたしの耳に入れなかったのだ。」だが、王の家臣は、その手を下して主の祭司を討とうとはしなかった。日本聖書協会『聖書 新共同訳』 サムエル記上 22章16節~17節
サウル王の孤独と狂気
坂尾 連太郎(南与力町教会)
王は、「アヒメレクよ、お前も父の家の者も皆、死罪だ」と言い、傍らに立っている近衛兵に命じた。「行って主の祭司たちを殺せ。彼らもダビデに味方し、彼が逃亡中なのを知りながら、わたしの耳に入れなかったのだ。」だが、王の家臣は、その手を下して主の祭司を討とうとはしなかった。日本聖書協会『聖書 新共同訳』 サムエル記上 22章16節~17節
坂尾 連太郎(南与力町教会)
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どのような王が上に立つかによって、その民の幸せは左右されます。
サウル王から逃げていたダビデの周りには自然と400人もの人々が集まってきました。それは「困窮している者、負債のある者、不満を持つ者」であり(2節)、ダビデは彼らの頭領となりました。
一方、サウルは猜疑心を募らせながら家臣たちに不満をぶつけます。ダビデが自分を狙っていても、お前たちは「憂慮もしないし、わたしの耳に入れもしない」と(8節)。そしてダビデを助けた祭司アヒメレクとその親族全員に無情にも死刑を宣告します。その狂気に満ちた命令に唯一聞き従ったのは、外国人のドエグでした。彼によって祭司たちとその町のすべてが剣にかけられ殺されました。しかしその中でも難を免れたアヒメレクの息子の一人はダビデのもとに逃れ、命の安全が守られました。
自己中心的で、自分に背く者を抹殺しようする王の下にいる民は不幸です。一方、弱い立場にある者を受け入れ、守ってくれるダビデのような、そしてキリストのような王の下にいる民は幸いです。