エルサレム教会とアンティオキア教会 | 使徒言行録 11章

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使徒言行録 11章

「こうして、主イエス・キリストを信じるようになったわたしたちに与えてくださったのと同じ賜物を、神が彼らにもお与えになったのなら、わたしのような者が、神がそうなさるのをどうして妨げることができたでしょうか。」日本聖書協会『聖書 新共同訳』 使徒言行録 11章17節

エルサレム教会とアンティオキア教会

エルサレム教会は、すべての教会の原点であり、言わば母なる教会です。ただし仏教でいう総本山のようなものではありません。

ペトロは、コルネリウスとの出会いの物語をエルサレム教会で順序立てて語ります。教会は岩盤のように堅かったユダヤ人のみの救いという先入観を自ら壊しました。人間の思い込みで神の救いの御心を妨げることほど恐ろしい罪はないからです。御言葉と聖霊に養われたキリスト者たちは、揺るがぬ救いの確信を持ちつつ、常に柔らかな服従の心と態度を保ちます。

聖霊は、アンティオキアに逃げて行ったキリスト者たちの中から、ユダヤ人以外にも福音を証しする器を起こされました。「ギリシア語を話す」キリスト者の誕生です。

エルサレム教会はバルナバを派遣し、アンティオキア教会との絆を証しします。こうして、異邦人教会は、キリストの教会の正統性を保ちつつ、世界に広がります。同時に、エルサレム教会は彼らから食糧品の援助を受けます。こうして教会は、相互援助の共同体として、世界にその姿を鮮明にし、ひとりの主、一つの教会を証しするのです。

相馬 伸郎(名古屋岩の上教会)