あさのことば

聖書の中の「はだか」1ヨブ

放送日
2020年5月31日(日)
お話し
野島邦夫(日本キリスト改革派教会牧師)

野島邦夫(日本キリスト改革派教会牧師)

メッセージ: 聖書の中の「はだか」1ヨブ

 いかがお過ごしでしょうか。野島邦夫です。
 聖書の中には、人の裸について印象的な場面があります。今回のシリーズでは、そのような幾つかの箇所を考えます。

 聖書の中のヨブ記の言葉です。「私は裸で母の胎を出た。裸でそこに帰ろう。」(ヨブ1:21)ヨブのこの言葉が、まず私の頭に思い浮かびます。

 ヨブという、信仰深く家族と財産にも恵まれている人物がいました。ところが、ある時それらすべてを失います。自分の健康も、重い皮膚病にかかりひどく損ないます。いわば、人を人間社会で価値あるものとする一切を失いました。彼には自分の支えとなるものがもう何も残っていません。残るのは、いわば命そのものだけです。

 そのような時、ヨブが口にしたのがこの言葉です。
 この「裸」は裸体の意味ではありません。人間から、有形無形の一切の価値あるものを取り去った命そのものです。どのような人であれ、人は確かに生まれる時周囲に祝福され、死ぬ時は悲しみを与えます。これらもその人の価値と言えますが、これは周囲の人が感じるその人の価値であり、その人自身がその時感じるわけではありません。

 人は死に直面する時、はだかになります。つまり一切のものを剥ぎ取られます。財産も、社会的名誉も、そして最も堅いはずの、親子、夫婦のきずなも。この人間の現実を、ヨブのこの一言は的確に指摘しています。

全ての番組からランダムに
  1. 公生涯のはじまり

  2. 聖書と手紙

  3. 美味しい美味しい聖書の話し(1) マナ

  4. あなたへの招き

  5. 隣人のために生きる(ローマ15:1-6)

  6. 詩編18編の祈りに心を合わせて

  7. 飼い主のいない羊に

  8. 詩編88編 深い苦悩の中での祈り

  9. 祝福の広がり

  10. サムエル下23章 ダビデの最後の言葉、それは希望