12月23日(火) マタイ1章18-25節
このように考えていると、主の天使が夢に現れて言った。「ダビデの子ヨセフ、恐れず妻マリアを迎え入れなさい。」
日本聖書協会『聖書 新共同訳』マタイによる福音書1章20節
マタイによる福音書は、救い主の誕生を婚約者ヨセフの心の動揺に焦点を当てて伝えます。
マリアの「処女降誕」は多くの人にとって信じられないことですが、このことに誰よりも頭を抱えたのは婚約者ヨセフであったはずです。結婚前であるにも関わらずマリアが身ごもったと聞かされたとき、誰よりも激しく悩み、裏切りを疑い、胸をえぐられる思いを抱いたことでしょう。正しい人であった彼はマリアをさらし者にすることは望まず、密かに縁を切ろうと決意します。
しかし、主の天使が夢に現れ神のことばが伝えられます。神のことばはヨセフの思いを包み込み、光を与えました。彼はマリアを迎え入れ、やがて生まれる救い主の父となる道を歩んでいきます。
街が一番煌びやかになるこの時期。にぎやかな場所に行くことも多いと思います。しかし、それとは対照的に、神の良き知らせは声を潜める痛みのただ中に届きます。誰にも言えない葛藤を抱える人に「インマヌエル・神は我々と共におられる」という確かな希望が注がれます。
苦しみの中で何かを失いそうになったとき、恐れや絶望に押しつぶされそうになったとき、神のことばが歩むべき道を照らす光となります。
【祈り】
人には言えないような痛み、苦しみ、怒りを抱えているこのわたしにあなたのことばを与えてください。









