リジョイス聖書日課

雅歌3章 もう離しませんと思えるとき

放送日
2025年12月3日(水)
お話し
赤石純也(青葉台教会牧師)

12月3日(水) 雅歌3章

愛がそれを望むまでは
愛を呼びさまさないと。
日本聖書協会『聖書 新共同訳』雅歌 3章5節

 「愛がそれを望むまでは愛を呼びさまさない」(5節)という不思議なリフレーンが、昨日(2章7節)に続いて現れます。この信仰者(おとめ)は、きょうも愛する救い主が「求めても求めても、見つからない」暗闇の中をさまよっています(1~3節)。昨日の「出ておいで」という呼び声に応じて、苦しい「穴」から出てみたのかもしれませんが、そこも依然として暗闇が支配しているという、長い試練の中にいます。その長い時間を経て「もう離しません」(4節)と真実に喜べる救い主との出会いのときが備えられるのです。その長い苦しみの時間の渦中にあるとき、救い主への愛が切実さと渇望を帯びます。そのことを「愛がそれを望むまでは」と言ったのです。

 ここに「主の名をみだりに唱えることなかれ」の一つの意味があります。主の助けは、のっぴきならない苦境にあってこそ与えられるからです。その長い試練のあとでこそ必ず「恋い慕う人(救い主)が見つかり」ます(4節)。その体験こそ「もう離しません」と心が叫ぶような、主イエスとの出会い直しとなるでしょう。その喜びの日へと、私たちすべての信仰者が招かれています。それが「いでよ、シオンのおとめたちよ!」という呼び声です(11節)。

 【祈り】

 長い試練の時間の先に待っていてくださる主よ。あなたと出会い直せる喜びのときを信じさせてください。