10月16日(木) コヘレト7章
知恵の陰に宿れば銀の陰に宿る、というが
知っておくがよい
知恵はその持ち主に命を与える、と。
日本聖書協会『聖書 新共同訳』コヘレトの言葉7章12節
私たちの身を守るものはなんでしょうか。その問いにコヘレトは「知恵の陰に宿れば銀の陰に宿る、というが」(12節)と答えます。口語訳聖書では「陰に宿る」を「身を守る」、「銀」を「金銭」と訳しています。身を守るものは何ですか。その問いに、コヘレトは身を守るものは「金銭」と「知恵」だと言われていると答えるのです。しかし、コヘレトは「金銭」と「知恵」を同列に捉えていません。続いて「知っておくがよい、知恵はその持ち主に命を与える」と加えます。
「金銭」は、私たちの生活を守る大切なものです。しかし、永続的に私たちに平安を与えるものではありません。金銭を求めるあまり、心が窒息してしまうことすらあります。
しかし、知恵は違います。「知恵はその持ち主に命を与える」とコヘレトは言うのです。持ち主に命を与える知恵とは何でしょうか。その問いに、聖書は詩編30編で「主よ、あなたはわたしの魂を陰府から引き上げ、墓穴に下ることを免れさせ、わたしに命を得させてくださいました」(4節)と答えます。
命を与える知恵とは、私たちに命を得させるために主イエスを送ってくださった神を知ることです。その知恵を通して、神は私たちの身を守り、深い平安で満たし、絶えず新しく私たちを生き返らせてくださいます。
【祈り】
主よ、きょうも、あなたに心を向け、あなたを知る一日としてください。