豊川 慎(湘南恩寵教会信徒説教者)
メッセージ:敵を愛し、自分を迫害する者のために祈りなさい
おはようございます。湘南恩寵教会の豊川慎です。
主イエスは、「敵を愛し、自分を迫害する者のために祈りなさい。」(マタイ5:44)と教えられました。「敵を愛しなさい」という、一見すると無理難題を要求しているようにも思えます。しかしながら、様々な暴力に満ち満ちたこの現代の世界にあって、今こそ必要な教えではないでしょうか。
なぜ主イエスは、「敵を愛し、迫害する者のために祈りなさい」と教えられたのでしょうか。その理由が、マタイ福音書5章45節にあります。「あなたがたの天の父の子となるためである」。私たちが父なる神の子とされる、ということです。私たちを愛し、受け入れて下さった天の父なる神のもとで、私たちは、その方の子どもとして生きるよう招かれています。
私たち人間のために身代わりとなって、十字架にかかったイエス・キリストによって罪が赦されたがゆえに、私たちは、隣人のために、そして隣人と共に、自分を迫害する敵のためにも、祈ることができるものとされているのです。
人間はいかにして、復讐や憎しみの連鎖から解放されるのでしょうか。それは、主イエス・キリストによって示された、他者を許す愛の力によってでありましょう。主イエスが、私たちのために、神の御子でありながら人となり、苦しみを受け、十字架の死に至る道を歩んで下さったことによって、神の愛の支配が、私たちにも及んでいます。それゆえに私たちは、復讐や憎しみの思いから解放されて、新しく生きることが出来るのです。
この主イエス・キリストを私達の救い主として受け入れるとき、罪を赦された者として、赦しの愛に生きることが出来るはずです。このキリストと共に歩み、敵を愛し、迫害する者のために祈る者とさせていただきたいと、願うものであります。