小峯明(船橋高根教会牧師)
メッセージ:試みに遭わせないで
いかがお過ごしですか。船橋高根教会の牧師の小峯明です。
わたしたちは、困った時にしか祈らないかも知れません。困っていても我慢して、耐え忍ぶことの方が多いかも知れません。ですから、祈らない人は、何事も、自分の責任か、社会の責任か、運命か、不条理なことに遭えば、それも仕方のないことだと思うしかないかもしれません。
そのわたしたちに、イエス様は、祈ることを教えてくださいます。わたしたちは、知らない人に何かを願うことはありません。また、親しい人でも、簡単にはお願いもできません。神様とわたしたちは、面識もありませんから、祈り願うこともできない、と思っています。しかし、神様は、わたしたちを良く知っておられます。ですから、イエス様を通して祈り願いなさい、と招いています。
するとわたしたちは、厚かましく、あれも欲しい、これも欲しい、と欲望を羅列するかも知れません。そこでイエス様は、相応しい祈りを教えてくださいました。その祈りの一つが、「わたしたちを誘惑に遭わせないでください」(ルカ11:4)との祈りです。
確かに、欲望を抑えきれないと、様々な誘惑に陥るかも知れません。損をしない投資の勧めや、金利が数パーセントで元本保証です、という詐欺に引っかかり、これまでこつこつ貯めてきた預金を失うという詐欺事件が後を絶ちません。「誘惑に陥らないように」との願いは、弱いわたしたちに必要な祈りです。
また、「誘惑」と訳された言葉は、「試み」という意味もあります。その場合は、神様からの善い意味での試み、試験、と考えます。神様はわたしたちに、耐えられない試練を与えられることはありません。けれども、神様は、わたしたちを愛して、訓練してくださいます。その訓練の中でも、励まし支えてください、と祈るわけです。
誘惑から守り、善き訓練の中で、祈りの力を与えられたいと思います。