5月4日(日) ヨハネ21章1-19節
イエスが死者の中から復活した後、弟子たちに現れたのは、これでもう三度目である。
日本聖書協会『聖書 新共同訳』ヨハネによる福音書21章1〜9節
復活の主は少なくともすでに二度、弟子たちの前に現れました。その後、弟子たちはどうやら故郷ガリラヤに帰って生活していたようです。それが主イエスの命令によることなのか、あるいは弟子としての生き方への迷いの表れなのか。どちらにしても、漁に出る弟子たちの姿に、復活の主に出会った時の喜びや感動は見られません。「わたしは漁に行く」と言ったペトロの言葉には、どこか空しい雰囲気が漂います。
「父がわたしをお遣わしになったように、わたしもあなたがたを遣わす」(20章21節)。復活の主を喜び、主の御言葉に押し出された弟子たちの歩みは、いつの間にか力を失い、頼りないものとなっていました。
イースターをお祝いして二週間が経ちました。私たちの日常も、似たようなものかもしれません。礼拝から礼拝へと歩む生活の中で、いつの間にか恵みは消え、糧を得るための労働には空しさが漂うことがあります。それでも復活の主は、弟子たちを見ておられ、「子たちよ、何か食べる物があるか」、「舟の右側に網を打ちなさい」と声をかけてくださいます。
「主だ」と気付いた弟子たちの内には、再びいのちが輝きはじめます。私たちを何度でも立ち上がらせ生かしてくださる復活の主がおられます。
【祈り】
主よ。頼りない日常を送って来た者たちの内に、もう一度いのちを吹き込んでください。