川杉 安美(草加松原教会牧師)
メッセージ:墓を間違えた?
いかがお過ごしでしょうか。草加松原教会の川杉安美です。
キリスト教が主張する「イエス・キリストが復活した」という教えは、何らかの誤解や間違いから生じたことではないか、と言われます。
その一つに、弟子たちが墓の場所を間違えたのではないか、というものがあります。イエス様が葬られたのとは別の墓を見て、そこが空だったので「復活した」と主張した、というものです。多くの人が一緒に葬られるような共同墓地なら、そういうこともありえたかもしれません。あるいは、いくつも同じような墓が並んでいるところなら、ありえたかもしれません。
しかし、新約聖書ルカによる福音書23章50節以下に、イエス様が葬られる記事があります。53節を見ると、次のようにあります。「遺体を十字架から降ろして亜麻布で包み、まだだれも葬られたことのない、岩に掘った墓の中に納めた。」、さらに55節「イエスと一緒にガリラヤから来た婦人たちは、ヨセフの後について行き、墓と、イエスの遺体が納められている有様とを見届け、家に帰って、香料と香油を準備した。」
そのように、まだ誰も葬られたことのない新しい墓に、イエスの遺体だけが納められたのです。また、三日後に香料と香油を遺体に塗るために、間違わないように、婦人たちは、墓とその納められている有様を見届けたのです。
墓を間違えたということはありえません。仮に間違えたのなら、復活を信じない反対者は、こっちにイエス・キリストの遺体があるではないか、と言えばよかったのです。しかし、それもできませんでした。やはり、イエス・キリストは、御自分の墓から復活したのです。