川杉 安美(草加松原教会牧師)
メッセージ:仮死状態?
いかがお過ごしでしょうか。草加松原教会の川杉安美です。
「死んだと判断されたけれども生き返った」という事件が、時々ニュースになることがあります。最近では、2023年2月ニューヨーク州の介護施設で、死亡が確認された高齢女性が、葬儀場に運ばれた後、そこで息をしていることがわかり、病院に搬送されたそうです。
「イエス・キリストが復活した」というのも、実は同じようなケースではないか、と言われることがあります。イエス様は、十字架で処刑されました。その日の夕方、息を引き取りました。
新約聖書マルコによる福音書の15章42節以下に、イエス様が墓に葬られる記事があります。アリマタヤのヨセフという人が、イエス様の遺体を引き取りたいと、総督ピラトに願い出ます。44節を見ると、こうあります。「ピラトは、イエスがもう死んでしまったのかと不思議に思い、百人隊長を呼び寄せて、既に死んだかどうかを尋ねた。そして、百人隊長に確かめたうえ、遺体をヨセフに下げ渡した。」(マルコ15:44-45)
つまり、死んだことはちゃんと確認済み、というわけです。あるいは、ヨハネによる福音書でも、兵士がイエス様の死を確認したうえ、さらに槍でイエスのわき腹を刺すと、血と水が流れ出たと記されています(ヨハネ19:33-34参照)。
やはり、イエス・キリストは、十字架で完全に死んだのでした。しかも、三日間墓に納められていたのです。とうてい仮死状態などとは言えません。やはりイエス・キリストは、完全に死んだ状態から復活したのです。