野島邦夫(国立聖書教会牧師)
メッセージ: キリスト教への招き 4.偶像から離れて
いかがお過ごしでしょうか、国立聖書教会の野島邦夫です。
使徒パウロは、キリスト教入門説教で、まず、「旧約聖書が教える真の神に立ち返りなさい」と強く言います。その際、「様々な偶像から離れて」と付け加えます。
偶像とは何でしょうか。
パウロの頭にまずあるのは、地元の様々な宗教の信仰の対象物でしょうか。「像」と言っても、文字通り、木製金属製の像だけではなく、神話の主人公もしばしば偶像になります。さらに広く言えば、お金や地位など、人が拝み、頼りにするモノもそうです。
パウロは真の神を「生ける神」と呼びます。その言葉を転用すれば、偶像は「死んでいる神々」です。
死んでいる…。
では、偶像は無力なのでしょうか?無力どころではなく、人は真の神に治められているのでなければ、必ず様々な偶像に支配されている、というのが、パウロの根本的な人間観です。
何故そうなのでしょうか?
人はもともと、何かを拠り所にしなくては生きておれない存在だからです。健康で、家庭生活、社会生活が順風満帆な時、「私は一人で生きている」と誤解します。
このような人が、少しでもその自信が揺らぐ出来事があると、あらゆるものを拝む姿を目にします。
しかし、これを咎めるべきではありません。私たちの普段気づかない、本姓に気づくべき時です。人は、頼るべき唯一の神を知らされる時に初めて、偶像が偶像であることに気付きます。
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