石原知弘(東京恩寵教会牧師)
メッセージ: みこころをなさせたまえ
おはようございます。東京恩寵教会牧師の石原知弘です。
「心のままに生きていきたい」、そんな言葉を、ドラマのセリフやヒット曲の歌詞で耳にすることがあります。世間の価値観や声に流され、なかなか自分の思いどおりには生きられない私たちですから、もっと自分の心に正直に生きていきたい、と願うのでしょう。ただ、その自分の心もまた、どこまで信用できるものでしょうか。
イエスさまが教えてくださった「主の祈り」には、「みこころの天になるごとく、地にもなさせたまえ」という言葉があります。不確かで変わりやすい私たちの心ではなく、神さまの変わらないみこころが実現しますようにと祈ります。それこそが、私たちに幸いを約束してくれるからです。
「みこころ」とは、神さまが今このときに、私たちに願っておられることです。ですから、聖書を読み、祈り、神さまのみこころは何かをまず知ろうとするところから始めます。自分で決めてしまって、それから、それが実現するように神さまに祈るのではなく、まず祈って、神さまのみこころを求め、そのみこころに自分も従うことができますようにと願うのです。
自分の心を否定する必要はないでしょう。祈りの中で、自分の思いや願いを神さまに打ち明けてもよいのです。しかし、最後にはまた、「みこころをなさせたまえ」と祈ります。そこから、世間や周りの声に流されない、真に自由な生き方も生まれてくるはずです。