5月3日(土) イザヤ2章
彼らは剣を打ち直して鋤とし、槍を打ち直して鎌とする。
日本聖書協会『聖書 新共同訳』イザヤ書2章4節
憲法九条一項は、戦争の放棄を定めています。戦争とは武力による国同士の争いですが、一項は国際法における正式の戦争(宣戦布告等の手続きを踏んだ戦争)だけでなく、武力行使(宣戦布告等は行われていないものの、事実上戦争状態にある段階)や武力による威嚇をも禁じています。つまり、あらゆる戦争を放棄するということです。しかも「永久に」放棄するのです。
「国際紛争を解決する手段としては」武力を放棄すると言われます。つまり国同士の争いごとをおさめるために剣を用いるのではなく、言葉を用いて、対話を積み重ねながら合意をつくりだしていく道を選ぶということです。言葉への信頼がなければできないことです。
日本が戦争に加担するなら、必ず敵をつくり、血が流されます。憎しみと報復の連鎖にまきこまれます。日本は九条のもと、戦後七十年にわたって一度も戦争をせず、ひとりの人も武力によって殺すことがありませんでした。九条は世界とアジアの平和に大きく貢献してきました。それゆえ、教会は平和憲法を恩恵と見なして、重んじてきたのです。この大切な条文がねじ曲げられ、骨抜きにされることがあってはならないのです。
【祈り】
この国の為政者たちが平和憲法を守り、平和を実現する器としてあなたに用いられますように。