大学生のとき、アメリカの酪農家で1年間農業実習生として働いたことがありました。朝に牛たちを牧場に放ち、夕方に放牧から戻って来ると搾乳をするのですが、ある日、1頭が戻って来ませんでした。行方不明の1頭を捜しに走ると、2キロも離れた林にいました。しかも、生後間もない仔牛がそばにうずくまっていたのです。その仔牛を両肩に担いで歩き出すと、親牛もついてきます。体重40キロの仔牛を担いで2キロも歩けばヘトヘトです。しかし、親子が無事に戻れたときの喜びは一入でした。「あなたがたの中に、100匹の羊を持っている人がいて、その1匹を見失ったとすれば、…見失った1匹を見つけ出すまで捜し回らないだろうか。そして、見つけたら、喜んでその羊を担いで、家に帰り、…『見失った羊を見つけたので、一緒に喜んでください』と言うであろう。」(ルカ15:4-6)