月刊誌リジョイス 聖書日課 2020年4月 8日(水)

マタイ27章45-49節 取り除かれた究極的な苦しみ

  

3時ごろ、イエスは大声で叫ばれた。「エリ、エリ、レマ、サバクタニ。」これは、「わが神、わが神、なぜわたしをお見捨てになったのですか」という意味である。(マタイ27:46)

 主イエスの十字架上での七つの言葉、四つ目に覚えたいのは、「わが神、わが神、なぜわたしをお見捨てになったのですか」という言葉です。

 主イエスは、十字架に至る苦しみの中で、それ程多くのことを語られません。むしろ、沈黙し、ご自身を殺そうとする人びとに抵抗せず、神の御心の実現のために歩んで来られました。そのような中にあって、この叫びには、十字架の苦しみが明確に表されています。主イエスの苦しみとは、父なる神に見捨てられることであり、それまで結ばれていた神との完全な交わりから切り離されることでした。

 私たちもまた、神に見捨てられたと叫びたくなることもあるでしょう。どうしてこのような苦しみに遭わなければならないのか、と。しかし、そこで示されるのは、究極的な苦しみをすでに引き受けてくださった主イエスの十字架です。神に見捨てられるという苦しみは、十字架によって取り除かれているのです。それゆえ、どのような困難も、私たちを神から引き離すことはありません。苦しみの中にあって、それでもなお、神を見つめることができるのです。

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