月刊誌リジョイス 聖書日課 2019年8月 2日(金)

詩編74編 永遠の主を信頼する

  

しかし神よ、いにしえよりのわたしの王よ
この地に救いの御業を果たされる方よ。
あなたは、御力をもって海を分け
大水の上で竜の頭を砕かれました。(詩編74:12-13)

 この詩に見ることができる神の民の状況は、神の民の歴史の中でも最悪と言えるものです。神殿は廃墟となり、火をかけられ、偶像によって汚されました。預言者はおらず、この苦難がいつまで続くのか、知ることさえできません。神を信じ、礼拝してきたはずなのに、神に突き放されてしまった。信仰者としてはもっとも絶望的な状況です。私たちは、時にそのような絶望を経験しなければならないことがあります。

 しかし、この詩人は、その絶望の中でなお、神の名を呼びます。なぜなら、神はかつてエジプトから民を導き出したお方であり、世界を造り、支配し、その秩序を保っておられるお方だからです。

 創造や出エジプトは、今の私たちはもちろん、詩編の時代の人々も直接経験したことがない出来事です。けれども、かつての神の民の恵みの歴史の中にこそ、今日の神の民への恵みの確かな約束を見ることができます。なぜなら、神は昔も今も神の民に対して変わらないお方だからです。神が立ち上がり、私たちのために争ってくださる(22節参照)。私たちは神に期待して、待ち望みます。

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