月刊誌リジョイス 聖書日課 2018年10月25日(木)

エレミヤ2章 失われた花嫁

主はこう言われる。
わたしは、あなたの若いときの真心
花嫁のときの愛
種蒔かれぬ地、荒れ野での従順を思い起こす。(エレミヤ2:2)

 預言者エレミヤの口を通して語られる主の告発は、まずイスラエルに向けられます。モーセによって荒れ野に導かれ、契約を結んで主の民とされたイスラエルは、いわば主なる神の花嫁であり、若いときの妻として思い起こされます。荒れ野の旅は民にとっては試練の連続であったかもしれませんが、神にとっては甘い蜜月のときでした。それが昔の思い出となってしまった無念さが告発の動機です。

 アッシリアやエジプトという大国の影響下で、イスラエルが独自の形で政治や社会を維持することは困難でした。そうした中で、神と民との間を取り持つ祭司ら指導層の者から率先して偶像崇拝になびいてゆきました。この驚くべき軽率さは天下に轟くほどだと、神は自らが伴侶とした民の背信に唖然とされます。

 神を忘れた民は拠り所を求めて止めどなくさまよい、神ではないものを崇めて自ら救いの無さを露呈します。そうして神に背いて悪に手を染めても、「罪はない」と、自らの罪と悪事の自覚さえありません(35節)。人間の救い難さは選びの民においてこそ明らかではないか、と神は世界に訴えます。

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