この詩編の詩人は、周囲の敵意とあざけりの中で、危機的状況にありました。しかし、自分たちの知恵や力による打開や回復ではなく、ただ神の慈しみとまことによって、神の御名があがめられることを祈り願います。なぜなら、死んでいる偶像とは異なって、生きて今も働かれ、すべてを御旨のままに行われる神がこの危機に介入されることを詩人は信頼しているからです。この主に依り頼めと、詩人は全イスラエルに呼びかけます。そして、その信頼が結びの言葉において、永遠なる神が限りある私たちをとこしえに賛美する者にかえてくださる希望へと発展していきます。わたしたちではなく、主よ
わたしたちではなく
あなたの御名こそ、栄え輝きますように
あなたの慈しみとまことによって。
わたしたちこそ、主をたたえよう
今も、そしてとこしえに。
ハレルヤ。(詩編115:1,18)