月刊誌リジョイス 聖書日課 2017年9月15日(金)

ローマ9章 聖霊によって良心が語る

わたしはキリストに結ばれた者として真実を語り、偽りは言わない。わたしの良心も聖霊によって証ししていることです(ローマ9:1)

 真実を語ることがどれほど困難であるか、を弁えないキリスト者はいないでしょう。真実な言葉、いのちの言葉。それだけを語って十字架に向かわれたキリストから、言葉の恵みと深み、言葉の喜びと責任を知らされているからです。パウロは神の啓示を担う使徒として、とりわけ言葉の真実に心を尽くした人です。そのパウロがここで悲痛なほどの懸命さで語ります。「真実を語り、偽りは言わない」と。

 9章から語り始めるのは、神の救いの歴史とイスラエルの選びという、旧新約聖書を貫き通す重大な福音の筋道です。同胞イスラエルは今なお救いの歴史の焦点であり、イスラエルを離れては、キリストにおいて実現した救いの歴史に完成はありません。宣教の実りはイスラエルを除外しません。それは単なる同族意識や民族感情ではありません。御国の実現はイスラエルの立ち帰りを含む、という揺るぎない神学的な洞察です。福音の真理のためなら自らの犠牲を厭わない、パウロの命がけの告白です。

 救いの成否がかかるとき、大胆に聖霊を呼び出して語ることは、教会の責務です。福音の務めはかくも厳かです。

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