ダビデの詩
呼び求めるわたしに答え
あなたは魂に力を与え
解き放ってくださいました。(詩編138:1,3)
「ダビデの詩」とありますが、実際はダビデ起源の詩が捕囚後に編集されたものと思われます。詩人は神が祈りに答えてくださり、捕囚から解放されたことに深い感謝を覚えています。「呼び求めるわたしに答え、あなたは魂に力を与え、解き放ってくださいました」。
今も、神は私たちの祈りに、求めに答えてくださる方です。しかしそれは、短絡的に何でもわたしの願い通りになるということではありません。けれど、祈りを通して神を見上げることで、自分の悩み苦しみにだけ集中していた思いから解き放たれ、神の配慮の中に生かされていることを思い起こすことができます。そのようにして、神の恵みの御手に自らをゆだねることの確かさと、平安へと導かれていきます。
詩人は、将来の歩みについても神に信頼し祈ります。「わたしが苦難の中を歩いているときにも、敵の怒りに遭っているときにも、わたしに命を得させてください。御手を遣わし、右の御手でお救いください」と(7節)。
私たちも、この神に信頼して祈りましょう。
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