月刊誌リジョイス 聖書日課 2016年3月30日(水)

ヨブ11章 晴れやかな偽り

もし、あなたも正しい方向に思いをはせ
神に向かって手を伸べるなら
また、あなたの手からよこしまなことを遠ざけ
あなたの天幕に不正をとどめないなら
その時こそ
あなたは晴れ晴れと顔を上げ、動ずることなく
恐怖を抱くこともないだろう。(ヨブ11:13-15)

 ヨブが、神に発した、暗くもギリギリの愛の言葉を、3人目の友人ツォファルは、「無駄口」と切り捨てます(3節)。ヨブの苦悩から、彼の耳は、偽善と高慢さしか聞き取れません。彼もまた打ちひしがれるヨブを高みから見下ろすだけで、嘆く者の傍らに在ろうとしません。そして、他の友人同様、ヨブの過ちを正そうと躍起になります。

 ツォファルが注目したのは、ヨブの神に対する恐れでした。彼は自信満々に、その恐れから解放される方法をヨブに語ってみせます。それは神に手を伸ばし、自らが犯した罪を認め、悔いることでした。そして、もう二度と罪を犯さないと誓うことでした。そうすれば、心の恐れは消えるだろう。ツォファルが語る方法は明快で晴れやかです。

 しかし、それは可能なことか。ヨブはそれほど神の御業を軽く、また自身の恐れを易く受け止めてはいません。いずれもが深く重たい。だからこそ暗く苦悩しています。

 私たちは、暗さの中、混乱の中で神を味わう時があります。味わっている人に出会います。その尊い人間の姿を大切にまっすぐ見つめられたなら。心からそう願います。

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