月刊誌リジョイス 聖書日課 2016年3月28日(月)

ヨブ9章 ヨブが憧れた世界

このように、人間ともいえないような者だが
わたしはなお、あの方に言い返したい。
わたしの上からあの方の杖を
取り払ってくれるものがあるなら
その時には、あの方の怒りに脅かされることなく
恐れることなくわたしは宣言するだろう
わたしは正当に扱われていない、と。(ヨブ9:32,34-35)

 ヨブは夢見ます。もしも神と相まみえることができたならと。しかしそれが無理な望みであることをヨブはよく知っています。神は果てしなく遠いお方。その神にヨブの声は届かない。神は理不尽に、容赦なく災いを与えられるお方。その神がヨブは恐い。

 それでも、もしもという希望がヨブの心から消えません。もしも神と人との間に立ち、神の怒りを静めてくれる方がおられるならば、そのときヨブは言いたいのです。神よ、ちゃんと見てくれ、俺の言い分を聞いてくれ、俺は正当に扱われていない、と。ヨブは痛いほどに神を愛しています。その思いがわずかにでも届き、その手応えがあったならば、ヨブの苦悩は報われたでしょう。しかし、やはりそれは無理な憧れであることにヨブの思いは沈みます。神と人との間に立ち得る方は、神と等しく、同時に人の痛みを知る人間でなければいけません。

 そのようなヨブの憧れが私たちをキリストへと誘います。キリストこそ神と人間の架け橋、私たちの平和です(エフェ2章14節)。キリストが、私たちの叫びを神へと運びます。今、私たちはヨブが憧れた世界に生きています。

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