身寄りのないやもめを大事にしてあげなさい。…身寄りがなく独り暮らしのやもめは、神に希望を置き、昼も夜も願いと祈りを続けますが、放縦な生活をしているやもめは、生きていても死んでいるのと同然です。やもめたちが非難されたりしないように、次のことも命じなさい。(1テモテ5:3-7)
5章には教会のやもめへの援助について詳しく記されています(3〜16節)。
当時の教会ではやもめに対する配慮はとても大切なことでした(使6章1節)。当時はやもめが社会に出て生活資金を得る機会はほとんどありませんでした。ですから、困窮したやもめへの支援は教会としてなすべき義務でした。そのためにどういう人に財政的な支援をするかというルールは当然必要だったのでしょう。9節にあるのはそのための登録制度についての言及と考えられます。そして9、10節には登録に該当する具体的な条件が細かく記されます。
当時と今日では社会保障制度も違いますし、教会と社会の状況も同じではありません。けれども弱い立場にある人、困窮している人に寄り添っていくという教会の姿勢が、この時代の教会から既にあり、しかも当時の社会と教会の状況を踏まえた、とても具体的できめ細かな制度作りが行われていたこともわかります。
私たちの教会でこの姿勢が受け継がれ、愛の執事的業がさらに豊かに展開されますように祈りましょう。
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