月刊誌リジョイス 聖書日課 2015年11月15日(日)

詩編112編 まっすぐな人

まっすぐな人には闇の中にも光が昇る
憐れみに富み、情け深く、正しい光が。(詩編112:4)

 この詩も「いろは歌」の構造です。111編は主の御業を賛美するのに対し、112編では「主を畏れる人」の信仰を描いており、二つの詩は姉妹編と呼ばれます。

 この詩では特に信仰者の心のあり方とその手の業が取り上げられます。心のあり方では「主を畏れ」、「戒めを深く愛」し、「まっすぐ」で、「憐れみに富み」、「情け深く」、「その心は、固く主に信頼している」と最上級のほめ言葉でたたえられます。それは信仰者の理想の姿を表しています。

 この信仰者の心のあり方は行動となって具体的に現れます。「貸し与え」、「貧しい人々にはふるまい与え」ています。そしてこの言行一致の生き方は主によって報いられます。「子孫はこの地で勇士となり」、「多くの富があり」、「記憶され」、「敵を支配」し、「栄光に輝く」。

 現代の複雑な、また多様な価値観の中に生きる私たちは、このようにまっすぐな、素朴な信仰を忘れがちです。それを見越したかのようにコヘレトは語ります。「神は人間をまっすぐに造られたが、人間は複雑な考え方をしたがる」(コヘ7章29節)。

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