待ち続けるだけでは心が病む。
かなえられた望みは命の木。(箴言13:12)
箴言10章以下の「ソロモンの格言集」は、知恵者で名高いソロモン王自身の格言に留まりません。一般の家庭や王宮の学校、あるいは法廷に至るまで、さまざまな現場からソロモンの名において収集された格言をも含めて編纂されています。各章にはソロモン治世下のイスラエルを描き出しているかのような趣きがあります。
13章は、知恵を得る人と不遜な者、神に従う人と逆らう者、この対比を富裕と貧困に対応させながら、罪人には災難、神に従う人には良い報い、という因果応報を語ります(21節)。この応報思想を破るところに、箴言の面白みがあります。
財産が自分の身代金になることがあり(8節)、罪人の富が神に従う人のために蓄えられることもある(22節)。そのように不遜な富裕層をあざける一方で、清貧に甘んじる義人を励ます知恵を語ります。「待ち続けるだけでは心が病む。かなえられた望みは命の木」と。
このように語れるのは、不条理に喘ぐ民の側に立つ「賢い裁き人」です。初々しいソロモン王の働き、そこに主イエスのお姿が重なります。
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