月刊誌リジョイス 聖書日課 2014年10月14日(火)

エステル5章 それから三日目

それから三日目のことである。エステルは王妃の衣装を着け、王宮の内庭に入り、王宮に向かって立った。王は王宮の中で王宮の入り口に向かって王座に座っていた。王は庭に立っている王妃エステルを見て、満悦の面持ちで、手にした金の笏を差し伸べた。エステルは近づいてその笏の先に触れた。(エステル5:1-2)

 神の御前に、民と共にささげられた断食と祈りの三日間。その濃密な三日を経たエステルはついに「王妃の衣装を着け」、王宮へと入っていきます。ユダヤの民の一人として死ぬ覚悟をしたエステル。同時に、「王妃」として歩み出す決意をしたエステル。彼女は、この時、自身に与えられた今を受け止めています。

 三日前、エステルはモルデカイに決断を促されました。「この時のためにこそ、あなたは王妃の位にまで達したのではないか」(4章14節)。しかし、その「王妃の位」はエステルが望んだものであったでしょうか。突如として舞い込んだ王妃への道。誰よりも注がれた王の好意と愛。そして、あれよ、あれよという間に時が流れていきました。

 しかし今、彼女は、「王妃」として、王の前に進み出ます。この先に不安がないはずがありません。死は、彼女の間近に迫っています。それでも、彼女は「王妃」として、今、自身のルーツを含めた、これまでの過去を、そしてこれからの不透明な未来をも受け止め、踏み出します。

 それが三日の祈りを経た後の王妃エステルの姿でした。

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