月刊誌リジョイス 聖書日課 2013年12月8日(日)

詩編39編 宿り人に憐みを

ああ、人は皆、空しい。
主よ、わたしの祈りを聞き
助けを求める叫びに耳を傾けてください。
わたしの涙に沈黙していないでください。
わたしは御もとに身を寄せる者
先祖と同じ宿り人。
あなたの目をわたしからそらせ
立ち直らせてください
わたしが去り、失われる前に。(詩編39:12-14)

 平家物語や徒然草のように詩人は「人は皆、空しい」と詠んでいますが、この詩では訴える気持ちを自制し、沈黙を守り、貫いています。人は舌でも過ちを犯してしまう者だからです。もしも神がその正義に基づいて鞭を振るわれるとしたら、罪ある者は衰滅してしまうほかありません。人間の善行など、打ち下ろされる神の審判の御手を一瞬たりとも遅らせることすらできません。ただし神の鞭は人を滅ぼすためではなく、本来あるべき姿に立ち戻らせる懲らしめのためです。

 「教えてください、主よ、…わたしの生涯はどれ程のものか、いかにわたしがはかないものか、悟るように」(5節)という言葉に、ドン底に突き落とされた者の、心からのへりくだりと悔い改めを感じます。自分は先祖と同じ浮世の宿り人にしか過ぎませんから、「あなたの目をわたしからそらせ、立ち直らせてください」。地上の生涯を終える前に、あなたが目を留めてくださるならば、全き喜びの内に、一切の憂いを取り去られ、安心して御国へ旅立つことができます。この祈りを共有する時、平安が与えられるのではないでしょうか。

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