悪をもって悪に、侮辱をもって侮辱に報いてはなりません。かえって祝福を祈りなさい。祝福を受け継ぐためにあなたがたは召されたのです。(1ペトロ3:9)
ペトロは、信仰ゆえの苦しみをどう受け止めるべきかを教えます。
そこで大切なのは、苦しみの中にあってもなお、「敵を愛しなさい」という教えに従い、キリストの模範に倣うことです。キリストのように、敵への報復ではなく、反対に祝福を祈ることが、新しい隣人関係を築く礎となります。
ここにおいて、私たちは主の十字架の御苦しみを更に知ることになるでしょう。敵を愛するより、憎むことが如何に簡単であることか。祝福を語るより、悪を悪として断罪することが、如何に爽快であることか。しかし、キリストが苦しみを担って私たちを愛してくださったことを知るからこそ、敵を愛し、彼らのために祝福をも祈れるようにと主に求めます。
私たちは、キリストに感謝し、主の姿に倣うことで、利己心や憎悪に凝り固まるのではなく、隣人への愛に生きることができるようにされていきます。これが、主にあって与えられる祝福を、自らの相続財産として受けとる道です。ここに、私たちは召されています。
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