月刊誌リジョイス 聖書日課 2009年10月30日(金)

マルコ14章 涙の向こうに見えたもの

するとすぐ、鶏が再び鳴いた。
ペトロは、「鶏が二度鳴く前に、あなたは三度わたしを知らないと言うだろう」とイエスが言われた言葉を思い出して、いきなり泣きだした。(マルコ14:72)

 ペトロは死ぬまであなたについて行くと誓いながら、結局主イエスのことを三度も知らないと言って、裏切ってしまいました。彼はそのような罪深い自分が本当に悲しく、情けなく思って涙を流したのです。

 しかし、ペトロが流した涙の本当の理由は、自分が犯した罪の中に主イエスの言葉が聞こえてきたからです。主は、鶏が二度鳴く前に、三度知らないと言ってしまう自分のことを知っておられたのです(30節)。そして、思い出した主の言葉から、自分を責める響きではなく、自分の裏切りを知りながらもなおも愛してくださる主の心を知ったのです。

 そして、わたしのことをよく知っておられる主が、自分の傍らで裁判を受けておられます。わたしが捨ててしまったがゆえに、主が、今死刑の判決を受けておられるのです。ペトロは、主の十字架はわたしのためであることに気付くのです。

 主イエスは、闇の中に消え去ろうとしてしまったペトロを十字架の赦しの光の中に包んでくださいました。この赦しの光が、今日も私たちの現実に射し込んでいるのです。

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