月刊誌リジョイス 聖書日課 2009年5月3日(日)

詩編16編 正面から神と向き合う

「あなたはわたしの主。
あなたのほかに
わたしの幸いはありません。」(詩編16:2)

 ここには、からだを表現する豊かな言葉づかいがあります。直訳しますと、唇(4節)、腎臓(7節)、右手(8節)、心臓・肝臓(9節)となります。詩編作者は、からだと心とを分けて、信仰を語っていません。

 特に「腎臓」は、旧約の人々にとって感情や意思の宿るところで、通常は「心」と訳されます。主の教えは、心(腎臓)に奥深く浸透します。律法を心に刻むとき、心が新たにされ、主との契約が更新されます。その際の新しさとは、実は、内蔵が造り変えられるほどのものです。

 詩編作者は、空しいものを追いかけていく者たちを傍らで見送りながら(4節)、主と正面から向き合い(8節)ます。それは、心に刻まれる契約の言葉のうちに留まることです。死から解放され、命の道に導かれた人の積極的で喜ばしい選択です。

 詩編作者は、神との緊密な交わりに生きる喜びを、からだ全体で、心の奥深くで、受けとめています。この幸いが、今、キリスト者にも与えられています。復活信仰こそ、新しくされた心とからだ全体で主を喜ぶ、究極の幸いです。

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