キリストへの時間 2019年9月8日(日)放送

高内信嗣(山田教会牧師)

高内信嗣(山田教会牧師)

メッセージ: イエス様、爆睡!



 おはようございます。いかがお過ごしでしょうか。高知県香美市土佐山田町にある山田教会の牧師をしております、高内信嗣と申します。どうぞよろしくお願いいたします。お近くに来られた時はぜひ、山田教会にお立ち寄りください。

 この前休暇で伊勢・志摩を旅行した時、賢島で「エスパーニャクルーズ」という遊覧船に乗ってきました。最初は天気が良かったのですが、徐々に悪くなり、強い風が吹くようになりました。展望デッキには、私を含め多くのお客さんがいたのですが、風が強くなるにつれて、次第に人数が減り、最後は私一人になってしまいました。強い風が吹きつけ、とても怖かったです。

 さて聖書の中に、イエス様とお弟子さんたちが湖を舟で渡る物語があります。この湖はガリラヤ湖という湖で、普段は穏やかですが、ときには、激しい風が吹くときもあったそうです。イエス様たちは舟で湖を渡るとき、その激しい突風に襲われました。舟は水をかぶり、舟全体が水浸しになり沈みそうになったのです。ですが、そのような激しい中、イエス様は舟の後方で眠っておられました。聖書には「枕をして眠っておられた。」(マルコ4:38)と書いてあります。つまりイエス様は、こっくりこっくりしておられたということではなく、枕をして完全に眠っておられたということです。

 お弟子さんたちは激しい風と、沈没しそうな舟の状況にパニック状態になっていました。そしてそのように混乱している彼らの怒りの矛先は、こんな状況でもぐうぐうと眠っておられるイエス様に向いたのです。弟子たちは言います。「先生、わたしたちがおぼれてもかまわないのですか」(同)。日本語の聖書は少しオブラートに包んで訳していますが、実際は「わたしたちが滅びてしまっても少しも気にされないのですか」という激しい言葉です。眠っておられたイエス様もその大声にたまりかねて起き上がり、吹き付ける風にむかって「黙れ、静まれ」とおっしゃると、風はやみ、凪になったのです。

 あなたは夜に怖くて眠れないという経験をされたことがありますか?私は小さい頃から怖いものが大嫌いでした。それは夜、全く眠れなくなるからです。友達に怖い話をされた。テレビでホラー映画の宣伝のコマーシャルを見てしまった。そんな些細なことで眠れなくなるのです。

 小学生の私はその時必ず両親の寝室に行き、両親の間に入って寝ていました。それが小学校6年生まで続きましたから、本当にお恥ずかしい話です。ですが、両親の間に入るとき、本当に安心したのです。怖がっている私の横で、ぐうすか眠っている両親。自分が怖がっていることを少しも気にしないで、落ち着いて寝ている両親の間にいると、私も不思議と落ち着き、ぐっすり眠ることができたのです。

 本日のイエス様のお姿は、まさに「爆睡」です。お弟子さんたちが「滅んでしまってもいいのですか」と叫んだのは、イエス様に見捨てられたからだと思ったからでしょう。ここでイエス様が眠っておられたのは、本当にお弟子さんたちのことを何も考えていなかったからでしょうか。そうではありません。イエス様は嵐を沈めた後、「なぜ怖がるのか。まだ信じないのか。」(同4:40)と言われました。イエス様が嵐を沈めたということは、自然を支配することのできる神様、ということです。そのような力ある神である私が一緒にいるのに、なぜ怖がるのか。私が爆睡しているのは嵐でも大丈夫だという証拠だ。私をまだ信じないのか、とイエス様は言うのです。

 私たちは人生を歩むとき、怖がりますし、つまずきますし、震えます。パニック状態になることもあるでしょう。思い通りに前に進めないこともあります。しかしイエス様は、私たちの不安定な歩みの中でも、いくら怖がっていたとしても、いつも落ち着いて私たちの横にいてくださいます。ぜひ、きょう、そのお方に目を向けてみてください。本当の安らぎが与えられるでしょう。



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