主の守りと裁きの中で広がる宣教 | 使徒言行録 12章

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使徒言行録 12章

するとたちまち、主の天使がヘロデを撃ち倒した。神に栄光を帰さなかったからである。ヘロデは、蛆に食い荒らされて息絶えた。日本聖書協会『聖書 新共同訳』 使徒言行録 12章23節

主の守りと裁きの中で広がる宣教

ヘロデによって、ヨハネの兄弟ヤコブが殺され、更にペトロも投獄されながら、主の天使に助けられて、ペトロは牢から脱出し、主の遣わされる所で福音を伝え続けます。

他方、ヘロデがティルスとシドンの住民に立腹していたのは、両者がこのヘロデ王の国から食糧を得ており、何らかの貿易上の問題が生じたためと思われます。いずれにしても、王の怒りは、戦争を企てるほどにその敵対心をあらわにするものでした。歴史的に興亡を繰り返しながら、互に競い合ってきたティルスとシドンの住民たちは、戦争を回避するために心を合わせて、侍従ブラストを説得して王を訪ねて、和解を求めなければなりませんでした。

ヘロデ王の服は、銀で作られた衣装で、太陽に照らされ輝いたと伝えられています。集まった人びとは、神々しい王の服を着けたヘロデの声を聞いて「神の声だ」と叫びました。これは、たんなる拍手喝采ではなく、王を神とする偶像礼拝でした。このとき、主の天使は、即刻、ヘロデを蛆虫に内蔵を荒らされる苦痛をもって裁かれるのです。「神に栄光を帰さなかったから」でした。主の裁きは真実です。迫害と試練の中でも、主の守りと裁きの中で、「神の言葉はますます栄え、広がって行った」のです。

【祈り】

主よ、世界の国々と地域の為政者たちが、偶像礼拝の罪を避け、神に栄光を帰すことができますように。

宮武 輝彦(男山教会)