第102問 主の祈り、第二の祈願
問: 第二の祈願では、私たちは何を祈り求めるのですか。
答: (「み国をきたらせたまえ」という)第二の祈願で私たちが祈る事は、サタンの王国を滅ぼしてくださるように、恵みの王国を進展させ、私たち自身と他の人々をそこに入れ、その中に守ってくださるように、また栄光の王国を早く来たらせてくださるように、ということです。
(1) 「み国」(神の王国)とは、「キリストによって始まった神のご支配」のことです。キリストは、罪と悲惨の内に人間を閉じ込めていたサタンの支配を十字架と復活により打ち破り、み国を始めて下さいました。キリストにより人は罪赦され、罪の力から自由にされ(聖化)、苦難の中でも神の愛を信じられる者とされ、最も深い悲惨からは解放されました。「恵みの王国」の開始です。
(2) しかし、み国は未完成です。
A. 罪と悲惨がなお世界を覆っています。
B. 信仰者も、罪赦され心を新しくされる恵み(聖化)を受けつつも、繰り返し罪を犯しますし、様々な悲しみと悩みを避けることはできません。
(3) やがて世の終りに、み国は完成し世界は天国に変わります。「栄光の王国」の出現です。罪と悲惨はなくなり、信仰者は完全な愛に達して、神に完全に従う者とされます。
「み国をきたらせたまえ」との祈りは、以上のような理解と見通しに立つ祈りです。それは感謝と悲しみと希望の祈りです。キリストにより始まったみ国を喜び感謝しながら、しかし、なお世界と自分自身の内に残る罪と悲惨を悲しみながら、それでもみ国の完成する天国に希望を抱いて、私たちはみ国が進展し、完成するように祈るのです。小教理は第二の祈願の内容を三つにまとめています。
(1) サタンの王国の滅亡: 私たちの悲しみのもとである罪と悲惨の支配(サタンの支配)がこの世界からなくなることを、祈り続けます。
(2) 恵みの王国の進展: 伝道が進展し、教会に連なる信徒が誘惑から守られ、神にいっそう従うことができるように、祈り続けます。
(3) 栄光の王国到来: 世の終りにみ国が世界を覆うことを信じ、希望を失わず祈ります。
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