ウエストミンスター小教理問答の学び 第63〜66問

第63〜66問 第五戒

問63: 第五戒は、どれですか。
答:   第五戒はこれです。
 「あなたの父と母を敬え。これは、あなたの神、主が賜わる地で、あなたが長く生きるためである」。

問64: 第五戒では、何が求められていますか。
答:   第五戒が求めている事は、あらゆる人が、目上、目下、対等といういろいろの地位と関係において持つ名誉を守り、義務を果たすことです。

問65: 第五戒では、何が禁じられていますか。
答:   第五戒が禁じている事は、あらゆる人がそのいろいろの地位と関係において持つ名誉と義務を、無視したり、それに反する何かを行なうことです。

問66: 第五戒に加えられている理由は、何ですか。
答:   第五戒に加えられている理由は、この戒めを守るすべての人に対する、(神の栄光とその人自身の益になるかぎり)長寿と繁栄の約束です。


様々な関係でのふさわしい振る舞い


 人は本質的尊厳性では平等ですが、親子関係が代表するように、重んじるべき上下関係もあります。それにふさわしい振る舞いは「名誉を守ること」(尊敬を払うこと)と「義務を果たすこと」だと小教理は要約します。平等の名のもとに尊敬を忘れたり、尊敬のみを要求して義務を怠ったりすべきではないのです。

人を通して語られる神の御心への服従


 両親は、イスラエルでは信仰を子供に伝える人でした。第五戒は、人を通して語られる神の御心に服従することをも命じており、神に関する戒め(1-4戒)と人に関する戒め(5-10戒)の分岐点をなしています。
 今も両親は通常、子に善を勧め悪を諫めます。この点で、信仰の有無に関わらず両親は、神の御心を伝える人です。盲従の必要はありませんが、ふさわしい尊敬を払うべきです。

加えられている理由


 「主が賜わる地」カナンは神の国の雛形でした。従ってこれは、「長寿と繁栄」(エフェソ書6:3参照)に加えて、神の国の祝福についての約束です。人(両親、牧師等)を通して語られる神の教えに従う時に、その人は、神の国の祝福の内を生きることができるのです。

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