ウエストミンスター小教理問答の学び 第5問

第5問 ただひとりの神

問: ひとりより多くの神々がいますか。

答: ただひとりしかおられません。生きた、まことの神です。


神がおひとりである根拠

 世界の諸宗教の多くは多神教です。それは多くのものを恐れ、多くのものに頼る人の心の反映です。しかし、聖書は神は唯一であると教えています。神が唯一の方であることは次の点から明らかです。

(1) 聖書が神は唯一だと教えています。

(2) 本当に頼れる神は全能であるはずです。全能の神はお一人の意志で何事でも行なうことのできる方です。そのような方は一人しかおられないはずです。

(3) 宇宙・世界の秩序と統一は、ただ一人の神の存在を示しています。

(4) 真理は一つです。1+1は2以外ではありません。世界と人生の土台である神も、あれもこれも良いのではなく、ただひとりのお方のはずです。

神がただひとりであることの慰め

 多神教は、私たちの人生は多くの神々の意志によって決まる、という考えにより、多くの神々の顔色を伺う、真の平安と統一を欠いた生き方を生み出します。多神教ではなくても、自分の人生は健康や経済や人の評判など多くの事柄によって致命的な影響を受けるのだ、との考えは平安と統一を欠いた人生をもたらすでしょう。唯一神信仰こそ、日々の平安と人生の統一をもたらす信仰なのです。

(1) 私たちの身に起こる一切のことは、神々の気まぐれや運命のいたずらによるのではなく、無限の知恵と愛を持っておられる神の御手の中にあります。順境では感謝し、逆境では神の愛に信頼して忍耐する平安が、与えられます。

(2) 神がただ一人なら、「無くてならないものは、多くはない。いや一つだけ」(口語訳聖書ルカ10:42)です。あれもこれもなくてはならないとして、人生を細切れに生きる生き方から私たちは解放され、人生のあらゆる場面で唯一の主に仕える統一ある人生を与えられます。

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目次

※月刊誌「ふくいんのなみ」で
第1問 人の主な目的 問: 
第2問 唯一の基準である聖書
第3問 聖書の内容 問: 聖
第4問 神とはどんな方か 問
第5問 ただひとりの神 問:
第6問 三位一体の神 問: 
第7問 聖定 問: 神の聖定
第8問 聖定の実行 問: 神
第9問 世界の創造 問: 創
第10問 人間の創造 問: 
第11問 神の摂理の御業 問
第12問 命の契約 問: 神
第13問 アダムの堕落 問:
第14〜15問 罪の定義とア
第16問 全人類の堕落 問:
第17問 堕落の結果 問: 
第18問 人類の罪 問: 人
第19問 人類の悲惨 問: 
第20問 恵みの契約 問: 
第21問 贖い主キリスト 問
第22問 キリストの受肉 問
第23問 キリストの職務 問
第24問 キリストの預言者職
第25問 キリストの祭司職
第26問 キリストの王職 問
第27問 キリストのへり下り
第28問 キリストの高挙 問
第29問 救いの適用 問: 
第30問 キリストとの結合
第31問 有効召命 問: 有
第32問 この世での祝福 問
第33問 義認の恵み 問: 
第34問 子とされること 問
第35問 聖化 問: 聖化と
第36問 神の愛の確信と祝福
第37問 死の時の祝福 問:
第38問 復活の時の祝福 問
第39問 神が求めておられる
第40問 道徳律法 問: 神
第41問 道徳律法の要約 問
第42問 十戒の要約 問: 
第43〜44問 十戒の序言
第45〜48問 第一戒 問4
第49〜52問 第二戒 問4
第53〜56問 第三戒 問5
第57〜62問 第四戒 問5
第63〜66問 第五戒 問6
第67〜69問 第六戒 問6
第70〜72問 第七戒 問7
第73〜75問 第八戒 問7
第76〜78問 第九戒 問7
第79〜81問 第十戒 問7
第82問 律法を守れない人間
第83問 罪の重さの相違 問
第84問 罪の深刻さ=神の怒
第85問 救いの恵みを受ける
第86問 イエス・キリストへ
第87問 命に至る悔い改め
第88問 恵みの外的手段 問
第89問 御言葉の恵み 問:
第90問 御言葉の読み方、聞
第91問 礼典の効力 問: 
第92問 礼典の定義 問: 
第93問 新約の礼典 問: 
第94問 洗礼とは 問: 洗
第95問 受洗者 問: 洗礼
第96問 聖餐式とは 問: 
第97問 陪餐者の義務 問:
第98問 祈りとは 問: 祈
第99問 祈りの基準 問: 
第100問 主の祈りの序言
第101問 主の祈り、第一の
第102問 主の祈り、第二の
第103問 主の祈り、第三の
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第105問 主の祈り、第五の
第106問 主の祈り、第六の
第107問 主の祈りの結び