月刊誌リジョイス 聖書日課 2024年11月21日(木)

エレミヤ34章 奴隷の解放を宣言する神

  

「お前たちは皆、隣人に解放を宣言し、わたしの名で呼ばれる神殿において、わたしの前に契約を結んだ。」(エレミヤ34:15)

 時は少し遡ってエレミヤがまだ拘留中のことでした。エルサレムの都は崩壊寸前でしたが、ゼデキヤ王は住民と共に奴隷の解放を宣言しました。「二つに切り裂いた子牛の間を通」る厳粛な誓約の儀式を経ての解放であったようです(19節)。この時期にエジプトの援軍が到着して、バビロニア軍が一時撤退。事態が好転したかに思えたところで、王と住民は解放の宣言を反故にして、再び奴隷たちを拘束したのでした。

 主の神殿で行われた契約を覆したエルサレムに対して、神は怒りを発して、撤退したバビロニア軍を再び戻すと言われます(22節)。切り裂いた子牛の間を通るとは、約束を破ったら自分がこうなっても構わないとの誓い方です。それを承知で平気で契約を破るひどい振る舞いは、神を愚弄するものです。

 「奴隷の解放」は主の御旨にかなう正しい判断であり、それによって民は「心を入れ替え」たように見えました(15節)。しかし、それが嘘であったとは残念極まりないことです。かつてイスラエルをエジプトから解放した神は、罪の虜囚となった人間を解放するために御子を世界に送ります。神は人間の善意に頼ってではなく、ご自分の決定によって解放を推進されます。

 【祈り】 真の解放者である御神、今も抑圧のもとにある人びとを、あなたの愛と知恵によって解放してください。

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