民数記27章 最後まで隣人に仕えた偉大なモーセ
あなたの権威を彼に分け与え、イスラエルの人々の共同体全体を彼に従わせなさい。(民数記27:20)
もう後のことは知らないよ…。ふて腐れた気持ちでモーセがこうつぶやいたとしても、不思議ではありません。40年もの間、力を尽くして御民を導いて来たのにもかかわらず、目の前にしている約束の地に入ることが許されないからです。しかも、その理由が重大な違反行為とは思えない、たった一つの背きの罪であったからです(民27章14節)。さらにここで、もう間もなく死ななくてはならないことが改めて告げられます。
それでも、モーセは投げやりな態度を取りませんでした。自分とは関係のないツェロフハドの娘たちの申し出に誠実に応じます。また、自分が去った後の御民を心配し、自ら申し出てもいます。「主よ、…どうかこの共同体を指揮する人を任命し、…主の共同体を飼う者のいない羊の群れのようにしないでください」(16節17節)。このモーセの求めに答えて、主はヨシュアを任命するように命じ、そしてモーセは命じられたとおりに、彼を職に任じたのでした。
このモーセの姿は、十字架の時を前にして弟子たちをこの上なく愛し抜かれた主イエスの御姿と重なり合います(ヨハ13章1節)
私たちも置かれたところで、腐らずに主に仕え、隣人のために尽くしましょう。
【祈り】 主よ、自分のことばかりを求める者ではなく、隣人の必要に心を向けられる者としてください。
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