ヨブと3人の友人との討論は終わり、28章にはヨブ記著者の言葉が記されています。人間は、金・銀・宝石などを採掘する優れた技術を持っていますが、真の知恵、すなわちこの世界と人生の謎を解く知恵を得るという点においては無力です。この真の知恵の道は創造者なる神のみが知っておられます。従って、そのような神を畏れ敬い、主が嫌われる悪を避けて生きることこそが、真の知恵と分別ある生き方なのです。ですから、応報思想に基づきヨブを批判する友人たちと、神の仕打ちに納得できないヨブとの討論は、実を結びませんでした。真の解決は神がヨブに語り掛けてくださり、ヨブが神の知恵を認めて御前にひれ伏す時まで待たなければなりません。そして、人間に言われた。
「主を畏れ敬うこと、それが知恵
悪を遠ざけること、それが分別。」(ヨブ28:28)