月刊誌リジョイス 聖書日課 2022年4月27日(水)

マルコ6章 私たちを深く憐れまれる主イエス

  

イエスは舟から上がり、大勢の群衆を見て、飼い主のいない羊のような有様を深く憐れみ、いろいろと教え始められた。(マルコ6:34)

 イエスは大勢の群衆を見て、飼い主のいない羊のような有様をご覧になり、「深く憐れまれた」とあります。この「深く憐れまれた」という言葉は「思いやりのこころでいっぱいになる、深い同情を寄せる」という意味です。もともとこの言葉は内臓を意味する言葉に由来し、「はらわたを揺さぶられる」という意味があります。他者の苦しみを自分の苦しみとして深く受け止めて心を痛めるというのです。

 この方は、「わたしやあなた」の罪や弱さ、痛み苦しんでいる有様をご自分の苦しみ、困窮として受け止められるお方です。そこには、主イエスがわたしのもとへ来て、わたしの存在すべてを引き受け給うという働きかけがあるのです。それは究極的には神の子のヘリくだりということです。

 主イエスは、神の御子としていと高き天に父なる神と共におられました。そのお方が、まことの人として地上にお生まれになり、罪のために死に向かいつつ歩む人間存在をすべて引き受けてくださったのです。だからこの「深く憐れまれた」は、イエス・キリストの受肉と十字架の贖いという文脈の中でこそ、その深い意味に触れることができるのです。

 【祈り】 主イエスよ、わたしたちを深く憐れんでください。あなたの憐れみの中に生きる者としてください。

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