月刊誌リジョイス 聖書日課 2022年4月 7日(木)

申命記5章 今日語られる神の言葉

  

主はこの契約を我々の先祖と結ばれたのではなく、今ここに生きている我々すべてと結ばれた。(申命記5:3)

 十戒は出エジプト記20章と並行しますが、安息日の規定と両親を敬う規定には若干の補足が為されています。特に安息日については、天地創造のときに神が休まれたからという理由付けが後退して、奴隷のための休息と出エジプトの救いの想起とが命じられています。ここでは安息日の恩恵性が全面に出ています。

 この十戒の告知において特徴的なのは、まず、シナイ山の出来事が神の啓示の決定的な出来事として描かれていることです。その光景は神の尊厳を表す火と煙に満たされていて、その中から語りかける神の声を、民は直接耳にしました。それが十戒であって、すべての会衆にそれが語られた後、石の板に刻まれてイスラエルの内に保管されました。

 モーセはこの十戒を中心とした神の律法を、今日、ここで、全会衆を前にして、生ける神の言葉として語ります(1節)。それはかつてシナイ山で起こった荘厳な出来事ですが、その尊厳がそのままモーセの説教によって再現されます。これは第二世代にむけて呼びかけられた「今日」ですが、この「今日」は、その後の時代を一貫して、この御言葉が語られる現在において何度でも新しく語られます。

 【祈り】 主よ、あなたがイスラエルに与えた契約の御言葉を今日も私たちが忠実に守ることができますように。

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