モーセの五書全体が律法書と言えるほど、旧約聖書の律法は、内容が幅広く、膨大なものです。律法について研究し、教えている律法学者は最も重要な掟が何なのか気になっていたでしょう。それで主イエスに、「あらゆる掟のうちで、どれが第一でしょうか」と尋ねました。その質問を見ると、律法学者たちの関心は掟自体だったようです。しかし、主イエスは違いました。主イエスは旧約聖書を引用しながら、お答えになります(29〜31節)。イエスはお答えになった。「第一の掟は、これである。『イスラエルよ、聞け、わたしたちの神である主は、唯一の主である。心を尽くし、精神を尽くし、思いを尽くし、力を尽くして、あなたの神である主を愛しなさい。』第二の掟は、これである。『隣人を自分のように愛しなさい。』この二つにまさる掟はほかにない。」(マルコ12:29-31)