イスラエルはベニヤミンとの戦いを始める際、「我々は誰も自分の娘をベニヤミンに嫁として与えないこと」を誓っていました。ベニヤミン族との戦いの後、この誓いがベニヤミン族の滅亡を招くと後悔します。彼らはベニヤミン族を絶やすまいと策をめぐらしますが、更なる犠牲を引き起こします。ギレアドのヤベシュを攻撃し処女4百人を強奪(12節)、さらにシロで行われる主の祭りで、踊り出る乙女たちをベニヤミン族が強奪するよう手配してしまいます(19節以下)。こうして、主なる神に従わず、「それぞれ自分の目に正しいとすることを行」うことが女性に多大な犠牲を強いると、士師記は告発するのです。あわせて、これを防ぐためにも主によって立てられる王が必要だと訴えます。そのころ、イスラエルには王がなく、それぞれ自分の目に正しいとすることを行っていた。(士師21:25)