おはようございます。東京恩寵教会牧師の石原知弘です。
誘惑の多い毎日です。つい食べすぎてしまったり、用もないのにスマホをさわり続けてしまったり、ダメだと分かっていながらしてしまうことがあります。誘惑に打ち勝つ、というのは難しいものですが、食べすぎぐらいならまだしも、それが、人生に大きな影響を与えてしまうほどの、悪い誘惑への敗北であったら大変です。
イエスさまが教えてくださった「主の祈り」には、「我らを試みにあわせず、悪より救い出したまえ」という言葉があります。この世界には、私たちを誘惑する悪しき力が働いています。私たちは、自分の弱さを認め、その悪しき力から守られるように、神さまに頼るしかありません。
この祈りを教えてくださったイエスさまこそは、あらゆる誘惑に打ち勝たれた方です。同時に、イエスさまはまるで悪しき力に負けてしまったかのように、十字架上で死なれましたが、それは、誘惑に負けてしまう私たちを救うための、身代わりの死でした。この救い主イエスさまの力と恵みによって、私たちは守られています。
悪しき力は、ちょっとしたところから近づいてきます。その意味では、人生の一大事に直面したときだけでなく、食事をするときも、スマホを手に取るときも、この祈りの言葉を思い起こすとよいでしょう。試練や誘惑を、悪と親しくなる機会とするのではなく、神さまと新たに出会う時としたいものです。