おはようございます。ごきげんいかがでしょうか。大宮教会牧師の辻幸宏です。
私は、牧師という立場から、人から相談を受けたりすることがあります。相談の内容を聞いていると、このようにしたら良いだろうと、すぐに答えは浮かんでくる場合もあります。しかし、私はすぐに答えません。むしろ、その人の話をさえぎることなく、最後まで聞くことに集中します。
中には、同じことを繰り返し、時間がかかる人もいます。中には、唐突な問いかけがあり、その人の持っている問題点を理解できないこともあります。しかし私が、その人の語る言葉を否定することなく、最後まで聞き、肯定的にその人のすべてを受け入れるとき、その人は初めて安心し、私の話す言葉に耳を傾けてくれます。
こうした話し合いがもたれるとき、時間を気にしたり、相手の立場を考えたりすることなく、心から寄り添い、その人の語ることを誠心誠意受け入れようとするとき、信頼関係を築き、話し合うことができるようになるかと思います。
聖書は、「隣人を自分のように愛しなさい」(マタイ22:39)と繰り返し語ります。相談者の立場に立ち、寄り添い、その人の苦しみ、悲しみを理解しようとするとき、心の通う真の隣り人、友人となることができるのではないでしょうか。