いかがお過ごしですか。上福岡教会の杉山です。
私たちは日ごろ、「神」のことですとか、あるいは聖書に登場します「神の国」について考えることがないかもしれません。
そもそも私たちには、しなければならないこと、したいと思っていることが多くあります。ゆっくりと、信仰の言葉について考える時間がないかもしれないのです。けれども、今日はせっかく番組を聞いて下さっていますから、少しだけ、この「神の国」という言葉へ思いを向けていただきたいのです。
「主の祈り」という祈りがあります。イエス・キリストが弟子たちに教えた祈りです(マタイ6:9-13参照)。日本語では、その始まりは「天にまします」です。神は天におられる、このように言います。神のおられるところ、それが「神の国」、そう考えても大きく違わないはずです。
では、そのような神の国は、どこにあるのでしょうか。旧約聖書に登場するソロモンという王様は、神はどこにも収まりきらない方だと言いました(列王上8:27参照)。存在が大きすぎて、この場所にいるとは言えない、というのです。一方、ルカによる福音書では、イエスが「神の国はあなた方の間にある」(ルカ17:21)と語った言葉があります。私たちの普段の生活といった、身近な身の周りにもある、というのです。
なぞなぞのようですが、「神の国」は、神のおられるところという意味では、地上のどこにも固定されないけれども、神の言葉を聞く人の所には届いている、このようにも言えます。今、この番組をきいているあなたの目の前にも、「神の国」は来ています。