おはようございます。横浜中央教会牧師の大宮季三です。
アメリカ国立科学財団の研究によると、人間は毎日、数万個のことを考えるようです。これは、2005年のデータなので、その後、スマートフォンやタブレットの普及により、さらに多くのことを、人間は毎日考えているのではないかと思います。
驚くべきことに、そのうちの80%は、ネガティヴなことだそうです。つまり、人間は毎日毎日、数万個のネガティヴな情報に思い悩んでいるようです。そして、思い悩みの多くは、過去と未来のことに関連しているそうです。
「ナルニア国物語」で有名な作家、C・S・ルイスの著作「悪魔の手紙」の中で、先輩悪魔が若手悪魔に、人間の弱点を教える場面があります。先輩悪魔は、人間の弱点は人間に「過去」と「未来」を見せることだと教えます。人間は、過去の罪を見せられると後悔が呼び覚まされ、何もできなくなるというのです。また、人間は未来を見せられると、不安しか残らないというのです。
さて聖書は、過去と未来のことを記します。過去において、イエス・キリストは、あなたのために十字架にかかり、死から復活されました。そして未来において、イエス・キリストは、神の国を完成させるためにもう一度来られます。しかし大事なことは、そのイエス・キリストは、「今」、生きておられるということです。
過去においてすでに、私のために十字架の上で命を捧げてくださり、私が神の国に永遠に生きる命を、今まさに、来りつつある将来、もたらしてくださっている。この聖書の福音こそ、過去と未来のことで悩み続けるあなたを解放します。