おはようございます。仙台カナン教会の今井献です。
マルコ福音書2章18節で、「ヨハネの弟子たちとファリサイ派の弟子たちは断食しているのに、なぜ、あなたの弟子たちは断食しないのですか。」と、イエスが批判されています。イエスはヨハネから洗礼を受けたのですから、二人は仲間であるはずなのに、対立しているかのように見えていたのです。
イエスは三つのたとえを使って、これに答えました。そのひとつが、「だれも、新しいぶどう酒を古い革袋に入れたりはしない。そんなことをすれば、ぶどう酒は革袋を破り、ぶどう酒も革袋もだめになる。新しいぶどう酒は、新しい革袋に入れるものだ。」(マルコ2:22)です。
古い革袋とは、旧約聖書・旧約伝統のことであり、新しいぶどう酒とは、キリストの福音、すなわち新約聖書のことです。イエスは、自分の教えと行いが旧約聖書の枠組みを超える新しいものであることを自覚しており、弟子たちに、新しい信仰生活を教え始めていました。それゆえ、旧約聖書の枠組みの中にいたヨハネの教えと行いでは、キリストの福音を納めきれなくなっていたのです。
それほど、キリストの福音は新しいものでした。もちろん日本人にとっても、全く新しい教えであり、奇妙に聞こえます。キリストは、正しい人ではなく、罪人が救いにあずかると教えるのですから、奇妙キテレツです。