キリストへの時間 2023年7月30日(日)放送  キリストへの時間宛のメールはこちらのフォームから送信ください

申成日(広島教会牧師)

申成日(広島教会牧師)

メッセージ: 神に委ねて生きる〜どんな嵐があっても〜

【高知放送】
     

【南海放送】
     

 おはようございます。広島教会の申です。
 穏やかな日々を過ごされていますか。皆さんの心に、いつも平安がありますようにお祈りいたします。

 わたしたちの人生の中には、いろいろなことが起こります。その中で、本当に耐え難い辛い出来事に見舞われることもあります。きっと、そのような経験をされたことがあるでしょう。もしかして、今がその時である方もいらっしゃるかもしれません。

 このような大変な時を、どのようにして乗り越えることができるでしょうか。わたしが好きな讃美歌を一つ紹介させていただきます。讃美歌520番です。この讃美歌を書いたスパフォードという人の話をお聞きください。1873年、フランスの豪華旅客船ビル・デ・アブレ号がニューヨークを出航し、イギリスに向かいました。しかし船は、航海中、思いもよらない衝突事故に遭いました。船は、徐々に沈んで行きました。多くの人たちが、死への恐怖に叫んでいました。

 その騒ぎの中で、静かに祈る1人の女性と4人の子供たちがいました。女性は祈りました。「神よ。わたしの愛する4人の子供たちをどうか助けてください。しかし、あなたの御旨ならば、喜んで死ぬようにしてください。」まもなく、船は完全に沈みました。多くの人たちが命を失いました。4人の子供たちも、天国に行きました。しかし、母親は、奇跡的に通りかかる船に救助されました。彼女はすぐに、シカゴにいる夫スパフォードに電報を打ちました。「1人だけ救助された」

 この悲しみの知らせを伝えられたスパフォードは、すぐにイギリス行きの旅客船に乗りました。しばらくの後、船は、事故現場を通ることになりました。船長は、スパフォードに、今船が事故現場を通っていると伝えました。スパフォードは、愛する子供たちを飲み込んだ暗闇の海底を見つめながら、1編の詩を書き始めました。「しずけき河のきしべを すぎゆくときにも、うきなやみの荒ら海を わたりゆくおりにも、こころ安し、神によりて安し。」(讃美歌520:1)

 わたしたちの人生は、大洋に浮かんでいる船のようです。これからどんなことが起こるか分かりません。しかし、わたしたちの人生の中で、いつもわたしたちと共にいてくださる方がいます。主イエス・キリストは、あなたをしっかりと守ってくださいます。あなたの人生の中で、奇跡が起らなくても、あなたに生きる力がもうなくなったとしても、あなたと共にいて、あなたが持っている力以上の力を与えてくださる方がいます。

 その方を信じて歩んでみませんか。もし、その方を信頼するならば、あなたの人生は、どんな嵐があっても、どんな試練や苦難があっても、まことの安らぎが与えられます。願わくは、この番組を聞いておられる皆さんが、そのイエス・キリストを信頼して生きることを切にお祈りいたします。



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