ご機嫌いかがですか。湘南恩寵教会の坂井です。
今週はもうすぐクリスマスということで、ちょっといつもと趣向を変えまして、クリスマスの讃美歌にまつわるお話をしておりますが、今日は有名なところで、「きよしこの夜」についてお話をしましょう。
讃美歌109番の「きよしこの夜」(日本基督教団出版局発行 訳詞:由木康)、英語では、「SILENT NIGHT」っていうんですけど、とっても静かな、心洗われる思いがする讃美歌です。「きよしこのよる 星はひかり、すくいのみ子は まぶねの中に ねむりたもぅ、いとやすく。」(1節)っていう、本当におだやかな、かわいい赤ちゃんがすやすやと眠る静かな夜を思い浮かべます。
でも実際は、けっこう修羅場だったんだと思うんですね。「まぶね」っていうのは、馬小屋の飼い葉桶のことなんですけど、実はこの時、イエス様を生んだマリアたち一行っていうのは、宿屋に泊まるところがなくって、なんとか馬小屋に入れたっていうわけなんですね、なんと大変なことに、その旅先の馬小屋で出産を迎えるんです。とりあげてくれる人もおりません。仕方ないから、若い夫婦が、まぁ恐らくまだ10代かと思われますけど、そんな若い夫婦が暗い馬小屋で、二人で必死になって、血まみれになって取り上げた赤ん坊、それが救い主イエス様の誕生の夜でした。
惨めといえば、とっても惨めな夜です。でも、そこに救い主は生まれて来てくださいました。その惨めな、暗い罪の世界から私たちを救い出すために、救い主イエスが生まれてきてくださいました。この方が共にいるから、この修羅場の夜が、きよらかな静かな夜になったんです。